2016/12/17

島木師匠の事



吉本新喜劇の島木譲二師匠が亡くなられた。


NSC在学中に、なんばグランド花月(以下NGK)でバイトがあって初めて足を踏み入れた時に

「ちょっと、お兄ちゃん、セッタないか?」


と、声を掛けられたのが島木師匠だった。


今から思えば僕をNGKスタッフと間違われて、【雪駄】の在りかを訊かれたのだろうが、

僕には、セッタと聴いて【雪駄】という頭がなく


タバコの【セブンスター】の事と思って

「すみません、持ってません」

と緊張しながら答えたのを覚えている。


まぁ、【雪駄】にしても

どのみち持ってないのだから同じ応えだったろうけど。


そして、3ねん位経って…


そのNGKの、進行という裏方をさせて頂いてた間は、

そんなに頻繁に会話する訳ではないが、競馬という趣味が合って会話させて頂く事が多くなり、


僕がNGKの楽屋ロビーを歩いてたら

どないでっか?

と聞こえて来、


振り向くと、島木師匠がいらっしゃる。

「競馬の馬券の成績はどうか?」と、僕の姿を見つけては声を掛けて下さってたのだ。


光栄にも、一度喫茶店に連れて行って下さった思い出がある。

島木師匠は、「アメリカンのアメリカン」を頼まれた。

薄めの薄め、という事らしい。


特に多くない思い出だが、

僕の人生の中で忘れる事の出来ない思い出の一つとして、いつまでも色褪せずに残るだろう。




島木師匠、御冥福お祈り申し上げます。



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