2012/08/10

上六通信

大阪・ミナミに蔓延っているのは外人の客引きだけではない。

売り歩き、もだ。
取り敢えず僕の記憶では

まず果物に始まり…
焼きそばパン。
チーズケーキへと。

特にチーズケーキの売り歩き(以下「チーズ」)さんは
誰かれ構わず声を掛けよる。

あれはナニワの商人根性ではない。相手、状況をちゃんと観て売れ、って話。
【チーズケーキ】は居を構えて客を待って売るモノ。と改めて思い知らされる。
今日も目撃しましたよ、その瞬間を!



上六の交差点で信号待ちをしてた例のチーズさんの目の前に
これまた信号の為に止まったのが
多分中身はおっさんであろう、フルフェイスのボロ気味黒スクーター。

飛んで火に入る夏の虫】という古(いにしえ)より伝わる先人の知恵
当にこの瞬間の為のものだろうか?

その、スクーターが止まるやチーズさんは待ってたかの様に




「チーズケーキ、いかがですか?」と間を詰めた。

(炎天下フルフェイスの中で、おっさんの口がチーズケーキの口になってるとでもいうのか?)
次の瞬間



まわりの全てが、光に包まれた。


【エピローグ】

果たして
無視されたのか、
怒られたのか、
売れたのか、

その後の二人を誰も知らない。


二人は星になったのか。




いや、それはない。


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