2014/08/27

妄想インタビュー 〜誰に訊きに行ってんねん VS 何でちゃんと答えてんねん〜



【資料】「わたくし的“小室ミュージックベスト10”」

10. 渡辺美里『My Revolution』
http://youtu.be/FOY2ASBFFz4


9. TMN『SEVEVN DAYS WAR』
http://youtu.be/O5R9CaIOhvA


8. TMN『Nights of The Knife』
http://youtu.be/Pp4eEwmFsmc


7.  trf『EZ DO DANCE』
http://youtu.be/LKEWlU4rkxc


6. TK presents こねっと『YOU ARE THE ONE』
http://youtu.be/ONYrih5dgKk


5. 鈴木亜美『OUR DAYS』
http://youtu.be/Ou_2YoLhjJ0


4. 華原朋美『summer visit』
http://youtu.be/wPSmGNb9o7s


3. globe『joy to the love』
http://youtu.be/J52EpEgRTQI


2. globe『Many Classic Moment』
http://youtu.be/APcOZvx82B0


1. globe『Faces Places』
http://youtu.be/W5cZcrkQ-b4




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interview

司会(以下「司」):今日はよろしくお願いします。


日本夢之助(以下「夢」): こちらこそよろしくお願いします。あ、もう録ってるんですか?


司:録ってます録ってます笑  今日はですね、日本夢之助さんに小室ミュージックの魅力を伺おうかな、なんて思ってるんですけど


夢:ありがとうございます。っていうか、僕なんかでいいんですか?って感じですけど..


司:僕もそう思います


夢:ばかやろう笑


司:すみません笑


夢:いえいえ、改めてよろしくです


司:では早速なんですが、今回、小室哲哉さんが新しいアルバム(「EDM TOKYO」)を出されたんですが、聴かれました?


夢:もちろんですよ。玉置浩二とfearturingした『EDM TOKYO 2014』も結構良い感じで、PVも見ましたけど、やっぱ青田典子も映ってて。青田典子と榎本加奈子はいつもついてきますね笑

『EDM TOKYO2014』Youtube→http://youtu.be/ot5yKF56t2g



司:そこは聴くだけじゃなくて映像もちゃんと視ないと判らないところです!さすが夢之助さんですね、音楽を聴く時CDなんですか?


夢:いや、最近は全部iTunesとかですかね。意識してるって訳じゃないんですけど、いつの間にかiTunesの方が多くなってて。ネットってなんだかんだ言ってラクじゃないですか、ワンクリックで


司:確かに、僕もそうです。 何よりも安いですからね。では今回も?


夢:そうですね


司:買って?


夢:いや、試聴ですね


司:は?


夢:試聴です、あの2,30秒ぐらいタダで聴ける…


司:いや解ってますよ


夢:でも最近は結構長くなっててね、6,50秒くらい


司:それも知ってます


夢:より長く聴いてもらって曲の良さを知ってもらって買ってもらう、という


司:いや、夢之助さんそれでも買ってないんでしょ(笑)


夢:それでも今の時代売れないっていわれてて


司:だからそれ夢之助さんの事ですよ、何で他人事なんですか(笑) 「聴くのは全部iTunes」って言うからてっきりiTunesで買ってダウンロードされてるのかと


夢:そういう聴き方もありますよね


司:それしかないでしょ!(笑)  試聴なんて聴いてる内に入りませんよ


夢:金ないねん…




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夢:でも試聴だけでも凄さが伝わるのが小室哲哉なんですよね


司:凄いと思ってるなら買いましょうよ(笑) 改めて小室哲哉の凄さって何でしょう?


夢:やっぱ常に新しい事に挑戦してるところじゃないですかね。あれだけ成功して儲けたら、僕だったらとっとと辞めて好きなことしますから、バナナボートで世界一周とか。


司:結構辛いですよ、それはそれで


夢:もちろん新曲とかどんどん作ってらっしゃってて。「革新的」って言うんですかね。小室さんの曲のクセってあると思うんですよね。もちろんどのミュージシャンにもあるんですけど。何ていうんですかね、聴いてスグ「あ、小室さんの曲だ」って判る、みたいな。まぁ買う時は小室哲哉の曲を聴こうと思って聴いてる訳ですから、そんなイントロクイズみたいな場面は中々ないんですが


司:(どないやねん)


夢:でも、小室哲哉って判って聴いた時に小室さんの音楽が聴こえて来た時の「安心感」っていうのもあると思うんです。それが小室ミュージックの、良い意味でのクセですかね。大体のミュージシャンってその自分の音楽性の中でのみ動き回ってるだけなんですよね、イメージでいうと、丁度あの、デカい風船アトラクションの中で飛び跳ねて遊んでる子どもみたいな。それに比べて小室さんはその音楽性自体で動いているって感じ。「あらびき団」の風船太郎さんって感じですかね


司:解りません。


夢:小室さんの曲を初めて聴いた時は静電気が走りましたもん


司:弱いですね。夢之助さんが初めて聴いた、いわゆる小室ミュージックって何ですか?


夢:trfの「survival dAnce」ですね。


司:あ、そうなんですか!事前に書いて頂いたアンケートのベスト10には入ってませんが


夢:そうなんですよ。でも、それまで聴いてた歌と違ってtrfってダンスミュージックじゃないですか、それを聴いてる自分が何か大人になったみたいで。僕が音楽知らなさ過ぎたって話なんですけど..


司:確かに今回のEDMもelectoric dance musicっていうジャンルの略で、小室さんってもともとそうですもんね


夢:そうなんです。当時まだ小学生で、あ、僕がね、


司:わかってますよ。


夢:ダンスミュージックってのがどこか大人の音楽って感じで。で、ダンスミュージックって好きなんですよね、性格に合うというのか、だから今でも色んな曲聞きますから。タンゴとか


司:確かにそれもダンスミュージックですけど(笑) いや、今日はボケなくていいですから。今日は真面目に小室ミュージックについて訊きに来たんですから。同じtrfでもベスト10には「EZ DO DANCE」を挙げられてますが?


夢:実は最近ハマってましてね


司:最近ですか


夢:そう。特にPVが良いんですよ、僕も映像とか作る事が多くてですね。曲の良さもあるんですが、それに合う映像でめちゃくちゃテンションが上がって想像力を掻き乱してくれるんですよね。trfの原点ってまさにこの「EZ DO DANCE」だと思うんですよね。


司:他にもtrfには名曲が多いですが?


夢:確かにさっき話にあがった「survival dAnce」もそうですし、「BOY MEETS GIRL」、「crazy gonna crazy」、overnightうんぬんと他にも沢山…


司:略さないで下さい。「overnight sensation 〜時代があなたに委ねてる〜」です。


夢:そう、どれもめちゃくちゃ好きでめちゃくちゃ聴いたんですけど、今改めて聴き比べるとやっぱ2ndシングルの「EZ DO DANCE」なんですよね。この曲以降セールスが爆発的に伸びて行くので一般化というか落ち着いていっちゃうんですよ、音楽性が。売れるコンテンツの使命ですよね。作品のメジャー化って僕は他所で言ってるんですけど


司:ほかってどこで言ってるんですか。


夢:でも爆発力っていう意味ではやっぱ「EZ DO DANCE」っていうか


司:日本夢之助さんならではの分析ですね、ありがとうございます


夢:分析とかそういうのじゃないんですよ、ただ僕が感じた事ってなだけの。音楽を聴くのに正解も不正解もありませんから。


司:そうですよね。ダンスミュージックがお好きという事なんですが、今回のランキングにはTMNの「Nights of The Knife」や鈴木あみさんの「OUR DAYS」といったバラードゆったりした曲もあるんですが


夢:そうですね、むしろバラードは小室哲哉、って感じですね


司:といいますと


夢:ダンスミュージックは好きな分ほかのミュージシャンのモノも聴きますけど、バラードはそんなに好きじゃないから物色しようとしないんです。ああいうゆっくりな曲って、何か待ってられないんですよね笑  せっかちっていうんですかね〜


司:(どんな理由やねん)


夢:でも小室哲哉さんのは聴けるんですよね。小室ミュージックっていうことでバラードってジャンルを超越出来るんです


司:意味がわかりません。これらの各々の思い入れなどありますか?


夢:鈴木あみが出て来た時は丁度中学卒業の時期だったのを覚えてますよ。特に鈴木あみの顔がタイプというかめちゃくちゃ可愛いくて、初めて見たとき衝撃が走りましたよ。その上歌ってる曲も良かったっていう笑  で、特にこの「OUR DAYS」はPVも良いんですよ。鈴木あみの彼氏がバスケ部でね、試合を見に来てるんです。僕もバスケやってたんでシチュエーションが身近で感情移入しやすかったってのが大きかったです


司:別に感情移入しなくていいですよ


夢:まぁそういう彼女とか居ませんでしたけど、逆に居なかっただけに(あぁ良いなぁ)って強く憧れたりするから余計に思い出深くなるというか。しかも彼女役が鈴木あみっですから。PVが始まって数秒間がそんな感じなんですよ。バスケの試合に負けて彼氏と思われる男がコートで落ち込んでるところに客席から彼女である鈴木あみが降りて来て、でも笑顔なんですよね、(気にしないで)って言ってくれてるような、(それでも私が付いてるから)みたいな。でも次の瞬間、その彼氏役の男がこっち向いたら、イケメン外国人なんですよ。そこで(あ、僕とあんまり関係のない話だな)って。っていうのも、何か現実離れし過ぎてて、興醒めというか。それまでの悔しさとか嫉妬心が全部吹き飛びましたよね。そもそも舞台の学校がインターナショナルスクールの話ですから、なおさらですよ笑 ああいうのって彼氏役はちょっとブサイクな男を使った方がもっと共感を得ると思うんですよ、そう思いませんか?


司:曲の話して下さい。


夢:メロディーが結構好きな感じで。それくらいっすかね。


司:(浅!)
華原朋美さんの楽曲も一曲挙げてらっしゃいますね


夢:世間的に華原朋美といえば「I'm ploud」なんでしょうけど、僕の中ではこの「Summer visit」がダントツにイイですよね


司:そういえば歌詞についてまだ出て来てないんですけど、例えばこの「Summer visit」の歌詞というのは如何でしょう?


夢:歌詞はね、好きな部分がありますよ。サビの最後の「袖なしの ワンピースを着よう」って部分が好きで


司:その心は?


夢:う〜ん、、言葉に表せる様な理由って特にないんですけど


司:ないんですか笑


夢:いや、でもそういうのってありません?例えば何となく好き、っていう感覚。別に全て言葉にしないといけないって事はないと思うんですよね。


司:あの、インタビューなんで、言葉でお願いします


夢:言葉に出来なくても好きって気持ちは嘘にはならない、みたいな。歌詞とか曲の話だけじゃなくて、例えばヒト対ヒトって関係性の中でもそういうのってあると思うんです


司:恋愛とか


夢:そうそう。言葉にして、っていう女性多いですけど笑  まぁ歌詞に関しても、なんか直感的にピンとくることってあると思うんです。それが特にこの曲で言えば、さっき言った「袖なしの ワンピースを着よう」ってところで


司:それは何でなんでしょう


夢:そうですね、具体的なところをさらにもう一歩踏み混んでる所ですかね。夏にワンピースって、そこまでは普通なんですけど、さらに「袖なし」って一歩深いんです。そしてそれが小室哲哉の凄さですかね。僕にとっても良い意味で意外でしたから、(あぁ、やっぱここまで踏み込まないと駄目だな)って刺激になりましたもん


司:それは夢之助さんが普段モノを作る上での…


夢:もちろんです。 でも歌詞ってそれを作った人が持ってるイメージが読み取れるんで面白いですから、(あ、小室哲哉の夏のイメージって袖なしのワンピースなんだ)って笑


司:逆に、それ以外の歌詞っていうのは何も感じないっていうことですか?


夢:そういう訳じゃなくて、特にこの「Summer visit」の歌詞って女性が主人公で朝起きてから何々するとか女子の具体的な要素が満載で全体的に好きなんですよね。何も感じないとかそういうのはないんですけど、唯一腑に落ちないのがタイトルですかね


司:え、タイトルですか?


夢:summerって三人称なんで「visit」じゃなくて「visits」だと思うんですよね。そこが、唯一ネックというか、【袖なしのワンピース】って言葉がいくら良くても「でもタイトルのs抜けてるしなぁ」って我に返ってしまうんですよね


司:どうでもいいと思うのですが、そこ重要ですか?


夢:重要ですよ、何曲ものタイトルや歌詞に英語を使ってきたであろう小室哲哉がそんな基本的な文法的なミスを犯すとは思えない。 さっき我に返るって言いましたけど、何って言うんですかね、そこの意味を考えてしまうんですよね、あえて(s)を取った小室さんの意図を。


司:夢之助さんは小室さんがなぜ(s)をとったのだと思われますか?


夢:そうですね、確かにSummer visitsって野暮ったい感じはしますよね。「そこの文法的なこだわり、要らんやん」っていう。


司:でも文法的な、こだわりというか間違いがあったらマズくありませんか?現に聴き手側の夢之助さんが気にしてるじゃないですか?


夢:もちろんそうなんですが、でも文法的なミスを指摘されるリスクと、逆にそこのこだわり過ぎて露呈する野暮ったさと天秤にかけた時に、あえて文法的なリスクを犯してでも自分の作意を落とし込みたいっていうのはクリエーターとしては絶対通る道ですよ


司:それでは、この「summer visit」も取り敢えずはニュアンス的な問題なんですかね?小室さんだけの個人的な…


夢:だあと思いますし、小室さんの曲なんでそれでいいんじゃないっすかね。さらに言えば、歌詞の中に出て来る男女の、各々にとってsummerがあるわけですから、Summerは単数ですけど意味的に複数だから動詞のvisitは複数形、っていう、まぁゴジラでいうキングギドラみたいな、まぁそういう事ですよ。ゴジラ観ました?今3Dで…


司:いや、ゴジラの話は結構ですから、音楽の話を。


夢:あと、さっき「袖なしのワンピース」の話しましたけど、他に「必ず夜空を一度は眺めることにしている」っていう歌詞はいいですね、女子力高くて。


司:女子力っていうワードは今風ですね。


夢:実際は全然リアルじゃないんですけどね


司:そうなんですか?


夢:いや、そうでしょ!笑  夜空を一度は眺めている事にしているオンナなんて居る訳ないじゃないですか。


司:リアルさは重要じゃないんですか?


夢:現実に居ないって意味で現実的じゃないってだけで、「女子」っていうアイコンとしてはかなりリアルなんですよね。


司:ちょっと意味がわからないんですけど


夢:だから、男子の理想って悪く言えば妄想とも言えて、時に現実離れし過ぎる時があるじゃないですか。で、実際に男子が求めるようなオンナって居ない、っていうのが現実なんですけど、その男子が求める理想の「女子」っていうトレンディなアイコン的には結構レベルが高いって事ですよね


司:やっぱり、全然わからないです


夢:同じ様な感じで今井美樹の「pride」の歌い出しが《私は今 南の一つ星を見上げて 願った》ってあるんですけど、全然リアルじゃなくて、いつも「嘘つけ!」と思ってしまうんです笑


司:何でですか!笑  いいじゃないですか


夢:なんかね、嫌なんですよねアレ。いや別に今井美樹が嫌いって言ってる訳ないですよ!!布袋寅泰が作詞っていう、男が作った点では男性の願望としてのリアルさっていう意味で許容出来るんですが、それを今井美樹が歌ってしまうと逆に嘘くさくなってしまうんですよね。「どこがprideやねん」って子供ながらに思ってましたよ笑  今井美樹が嫌いな訳じゃないですよ


司:やけフォローしますね


夢:今井美樹さんが読んでたらヤバいんで


司:読んでるか!笑


夢:反対にsummer visitの《必ず夜空を一度は眺めることにしてる》は同じ行為なんでしょうけど、なんかバカっぽくて可愛らしいんですよね。そういう非現実的な行為をルールにまでしてる、っていうそれが華原朋美にまた合ってるのがマイナスどころかむしろプラスになってますよね。でも今井美樹さんのprideは【今】っていう一度きりなんでやけにマジで気持ち悪いんですよね。ま、以上です。


夢:いや、意味わからんこと喋り続けて最後今井美樹をディスっただけ!
今のところ使える所が全然ないんで、最後だけでもお願いしますよ。安室奈美恵さんも小室ファミリーとして数々のヒット曲を歌われてましたが、安室さんの曲はどうですか?今回のランキングに入れられてませんが


夢:いや、アムラーはね


司:いやアムラーじゃないですよ、安室奈美恵さんは。安室を崇拝してファッションを真似てる人がアムラーですからね。


松夢:安室奈美恵さんは【小室哲哉】以前の曲も全て名曲ですから、「TRY ME」とか「太陽のシーズン」とか。その後の小室ミュージックってのは流れ的にはい良い意味で妥当だし、今の【安室奈美恵】というアーティストは小室哲哉提供の楽曲っていう土台があってこそなんですけど、でも実はそれ以前に【安室奈美恵】っていう大器は既に出来上がってたんですよね。


司:音楽だけじゃなく、それの歌い手を含めたモノを一つの音楽と捉えてる訳ですよね


夢:そうなんです。だから悪く言えば、安室奈美恵が小室プロデュースになっても驚きはありませんでしたよね。ある意味小室哲哉によるヘッドハンティングなんですけど、そういう事態になるってことはそれに至る相当の理由がそこにあるわけなんです。JALの稲盛和夫みたいな感じですよ。そして、そこに意外性っていうのはいい意味で一切介在しないんですよね。


司:何か哲学的な話になってきましたね


夢:そんな事ありませんよ笑  今回選ばせたもらった楽曲って、それ自体の良さもあるんですが、良さとは別に革新性っていうのは「その歌うアーティストに依るモノ」だと思うんですよね


司:歌う歌手によって違ってくると


夢:というよりも、そもそも、その曲っていうのはその歌い手に歌われるべくして生まれてきたわけですよ。だから、その歌い手がどういう過程で小室プロデュースになったかが楽曲の革新性を左右するんですよね。さっき言った安室さんなんて小室プロデュース以前に既にある程度完成している訳なんで、そこからの小室プロデュースの曲はその流れを壊さない範囲の作品なんです、完成し尽くされた。でもデビューから小室プロデュースされてる歌手はその中で上下するわけですから冒険的というか野心的な曲が生まれる訳なんです。


司:なるほど、やっと深い話が聞けて、これで安心して会社に戻れます。では最後にglobeの3曲についてお願いしてよろしいでしょうか



夢:globeもさっきの話で言えば、デビューから小室哲哉がプロデュースを手掛けるユニットで、っていうか本人も構成員ですから。


司:いや、構成員って!



夢:あ、準構成員



司:そういう問題じゃなくて(慌) それやったら構成員です。最近コンプライアンスとかでややこしいんで、メンバーって言葉に替えて下さい。globeにも沢山の名曲が目白押しですが、その中でもなぜこの3曲なんですか?


夢:確かに地味ですよね。『Faces Places』と『Many Classic Moments』は普段からマストで挙げているんですけど、3,の『Joy to the love』は実はごく最近好きになりまして


司:その「実は」感は僕ならびに読者には一切解りませんけども。。globeの初期って特に名曲ぞろいで、かつ結構冒険的な曲ですよね


松:そう、特にごく初期の3シングルね。『Feel like dance』から『Sweet Pain』までの。ヤバイっすよね?


司:分かります笑


夢:この3曲で世間に対してカマしといての『Departures』ですから、そら売れるわ、って感じなわけですよ。もう出来上がってる


司:完成品


夢:そうそう笑 でも、良くも悪くもね。だからデビューからの3曲みたいな曲ってそれ以降出てきてないんですいね、勝負しなくても勝ててるから。そういう意味で小室プロデュースのアーティストのデビュー期の曲ってやっぱ面白いんですよね


司:新しい表現ですね


夢:その中でも最近『Joy to the love』が何か来てるんですよね、僕の中で。だから今回の10曲の中に入れさせてもらったんですけど


司:この曲の、夢之助さんならではの、是非注目して欲しいってポイントはどこでしょうか?


夢:そうですね、これもまず前奏ですよね。何かイヤラしくないですか?エロいというか


司:ちょっと解ります笑


夢:イントロってすごく重要なんですよね、聞く側のテンションを掴まないといけませんから。特にああいうダンスミュージック系の音楽ってイントロが大事ですよね。逆に前奏の完成度が高過ぎると歌を聞かずに巻き戻して前奏だけリピートしてる時がありますから


司:歌も聴いてあげて下さいよ笑 まずイントロの素晴らしさ、って事なんですが歌詞の中で気になる部分とかはありますか?


夢:そうですね、やはり「楽しめる 恋なんて 嘘ね」というの一節ですね。ある意味現実なんですよね、恋愛の(笑) そういう恋愛の一般法則、それでなくても少なくともこの歌詞の中に出て来る男女の今の状況は楽しめる状況ではないんですよね。でもそういう実情を示すことでタイトルをより逆説的に昇華させてる所が。あと「8回目〜、9回目〜、10回目」っていう部分も、ユーミンの「彼から手をひいて」とか中島美嘉の「GLAMOROUS SKY」の歌詞で出て来る、土天地火木..


司:月火水木金土日ですよ!あのSunday〜,Monday〜の部分ですよね


夢:そうそう、あれと根本的に一緒な訳ですが、ああいう、意味的階調の歌詞をああいう風に敢えていい意味で下手に表現してる遊び心はいつ聴いてもイイですよね、加えて自然と韻を踏むことにもなりますから


司:なんか、っぽくなんてきましたね。っぽくなってきたところで、TKこねっとの「YOU ARE THE ONE」についてお聞きしたいのですが


夢:そうですね、


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                                              中略
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司:全部下ネタじゃないですか!




夢:以上



司:いや、勝手に終わるな!

っていうか、なに全部答えてんねん!!


-完

2014/08/24

今夜は人のせいにさせてくれ【札幌記念2014】


今日は超級G2:札幌記念でした。



超級G2と謳ったのは、優勝賞金が7000万円もあるからです。

G1レースの一番賞金が低いレースで8000万円ですから、ほぼG1なのです。



賞金がそれだけ貰えるというのもあって出走してくる馬も比較的豪華ですが、

今年は、秋に世界最高峰のレース・凱旋門賞に出走する日本最強の2頭が

当レースをステップとして出て来ました。



3歳(若い)世代の最強馬のハープスター(♀)と、

古馬(オトナ)世代最強のゴールドシップ(♂)で、



両者初顔合わせで、そういう点でも注目の高いレースでした。



結末は…

JRA映像→http://jra-fms.hls.fmsod.stream.ne.jp/www11/jra-fms/hls/jra_seiseki/2014/0824/201402010211.mp4.m3u8



〜中略〜



さて馬券ですが、



堅い馬連である程度利益を確保して、問題は3連複馬券です。

ゴールドシップ、ハープスターの次に来る馬が問題なのです。



僕は普段使いの競馬新聞『競馬ブック』を穴が空くほど読んで





(まさに!3着に入った)ホエールキャプチャをちゃんと押してたのですが、

ふと、三河(さんが)くんが善意でくれたデイリーを読んで




そのデイリーの本命のナカヤマフェスタに替えるという、

ある意味【新聞を替える】の如き、一番やってはイケナイ事をやってしまったのです。



別に三河(さんが)くんのせいじゃないのだけど。



馬券を買う時のタブーの一つに、上記の【新聞を替える】があります。

いくら負け続けても新聞は変えたらダメなのです。


予想を外してばっかりの人は尚更です。

同じ外すにしても、いつもの新聞なら納得出来ますが、替えてしまうと、なぜ外したのか分析も出来ず

「いつもの新聞買っときゃ良かった」という後悔〈しか〉ありません。



以前働いてた劇場の、とある上司に教えて頂いた秘儀です。

その上司に教えてもらった事の中で唯一覚えている事です。



まぁ、三河(さんが)くんのせいじゃないのだけど。。



それにしても、

新聞を人にあげるかね。



使い終わった新聞は人などにあげないで、どうぞ捨ててくりょ!

人から貰った新聞の予想ほど魅力的なモノはありません。

普段から培ったプリンシプルが何と脆く崩れ去るのか!



まぁ別にね、三河(さんが)くんのせいじゃないのですけど。

新聞をあげるほうもあげるほうだが、



貰う方も貰う方だ。

2014/08/15

my Yuming #16 冷静と情熱のあいだ 〜松任谷由実作『稲妻の少女』より〜



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資料

松任谷由実「稲妻の少女」(Album『OLIVE』収録/1979)
Youtube



歌詞→http://www6.airnet.ne.jp/satoumc/cgi-bin/kashi.cgi?ARG1=0070&ARG2=09&PRIVATE=&KEY1=&KEY2=%A4%A8%A4%F3%A4%B8%A4%F3%A4%D5%A1%BC%A4%C9+

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女性各位



男には



女性に「こう言って欲しい」とか「言わせたい」願望があるのです、

知っているとは思うけど。



それがロマンチックなセリフであったり、またはとても卑猥な言葉であったり、しかし

それを言わされた女性にとってどちらが運が良くて、どちらが運が悪い、とは

男が勝手に断言しては駄目なのです。



だって、淫語を口にする事を快感に思う女性だって中には居るだろうから。

もちろん僕にも女性に言わせたい、言ってもらいたい言葉がありまして、



その一つが当曲の一節



何のたしにもならないことに ムキになれるあなたが 一番好き



である。



だいたいですよ

ボクだってさ、判ってんすよ、意味がないって事ぐらい。



自分がする事なす事全部に意味があると思ってないんすよ。

いやね、

全部意味があるに違いないと思ってやらなくちゃ駄目なのは解ってるけどさ。



でもね、そんなに肩張ってさ、事あるごとに「有意義な事やってる」って思ってても

終わってみれば意味のないことが多いってのが現実なんですから。



そんな時のさ、意味がなかったって判った時の、あのうなだれ様って言ったらさ、

そんな姿、見せれませんよ。



で、「でも、何か意味があったっしょ!」とかなんとか言いながら



現実に目を背けて自分に嘘ついたりするんすよ、自覚してる以上にショックを受けてる裏返しの様なものでさ。

でもそういう、【敗北】の連続の中でも少なくとも自分の愛する人には解っててもらいたい訳じゃん。



そういう時にさっきの、



何のたしにもならないことに ムキになれるあなたが 一番好き



なんて言われたら最高っしょ。



ずっと思ってたんだよね、こんなん言って欲しいなぁって。

でも、気づいたんです。



これって言い換えれば、



一番好きなあなたがやってる事でも足しにならないってことには変わりがない



って事でしょ。



僕さー、

素直じゃないんでー、意地悪なんでー、額面通りに受け取ってる場合じゃないのでー。



そう考えたらホント女性って冷たいっていうさー、ドライっていうかさー。



愛を誓い合っても結局は他人同士なんだなって、

この現実を見せつけられる虚脱感たるや!



でも、そもそも

この一節を果たして女男関の恋愛に当てはめてもよいかどうかは判んないんすけど。

タイトルも「稲妻の少女」ってあるのだけど



内容はやっぱ「恋愛」で。



恋愛してる女性に対するわたし(=女性)の視線。

ウインドサーフィンしては男を虜にしてる年下の女の子への。



その少女はウインドサーフィン出来るかどうか心配で

天気図に線を引いて台風の位置を確認するんですよ、

いつの時代やねんって話でなのですが。



制作年が1979なので、当時はそんなもんなんだろうか。

今だったらテレビやネットで簡単に確認出来るのに、あえてそんな事をするのは



相当なレベルの航海術を持った嫌味な女になってしまいます。



勿論、前者なんだろうけど。

ま、そんな事はどうでも良いのだけど



加えて、この曲の歌詞の注目点は



僕は

【わたしの、稲妻の少女への視線】だと思う。



年下の女の子を可愛いがる様な眼差しなんですよね。

同じ部活の一生懸命な後輩を可愛がる様な。

で、



この眼差しの客体である「稲妻の少女」は

Sexした相手でも次々にカットバック/スラローム、要するに“袖にする”程オトコ遊びが盛んなんですが



そんな年下のオンナを可愛く、面白く、清々しく思っている、ていう。

そんなあの娘に「お目にかかれない」と、いじらしく奉っては、自身は謙遜めいた言葉を使ってる辺り

その眼差しの自体も「可愛らしい」ですよね。



要するに、

そんな眼差しが出来るのは、少女と同じ様にモテるオンナだからであり



それは誰かというと、



ユーミン自身なのである。

《モテるオンナ》は同じ種類の、《モテるオンナ》をこういう風に見るんだ、と発見できるんです。



さて、今視て来た様に、歌詞全体は女の女に対する視線なのですが



前に書いた一節
なんのたしにもならないことに ムキになれるあなたが 一番好き

も、そんな可愛く思う少女に対するものなのか?



それとも



《わたし=ユーミン》の男性への盲目的な恋愛観を語ったものなのか?

もし、女に対するものであれば



“わたしにもそういうことがあるわ”という、同類への究極の共感=同感、である。



で、女って友達とか盟友に対して「一番好き」とか軽々しく口にしそうだし…。

女性あるある、である。一方で



恋慕・愛情という男女間の問題にも当てはめた場合、オトコはどん底に突き落とされます。

結局

「好き」という言葉が包含する恋、愛という情に溺れた末は



たとえ何の足しにもならないくだらない事をやってても「好き」になる時は「好き」になるんだけども

その、どんなに好きな人でもやってる事を冷静に判断してみて、くだらなければ、



それはくだらないのである。



冷静と情熱が出口なく永遠に輪廻している、っていうのが

結局、他人(ヒト)と他人(ヒト)が織りなす愛の真理の図絵なのであろう。



大体ね、ユーミンも残酷なんだよ。

メロディーも、日差しに煌めき輝く鎌倉の海岸を思わせる程、凄く牧歌的なのに

最後ああいう残酷な冷や水をぶっ込んでくるしさ、老人と愛の戦士なら死んでしまうような。。



そもそも言葉選びからして、

「何の意味もない」「何の為にもならない」っていう意味でなら

他に色々あんのにさ、

「何の足しにもならない」



って一番酷くない?

で、そんな言葉の後には「夢中」とか「熱中」じゃなくて

ちゃんと正確に「ムキになる」って言葉を持ってきてんだよ。



あなたの事は確かに好きよ。うーん、一番好きかも。うん!あなたことが一番好き!

でも、あなたがやってる事は何の足しにもならないんだよね。



でも好き」って、嬉しないわ!



……………………………………………
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