2015/01/12

キスがキスでよかった

僕ね



日本におけるキスの歴史って興味あんの。

そもそも、キス(kiss)に相当する日本語は未だに「無い」んじゃないか、って思う。



え?


口づけ?


う〜ん、


それも響きに色気があって良いんだけどさ、


でもそれ…


え?


他に?


いいよ、言ってって


ん?


接吻?


なんか古臭いんだよね、ソレ


口吸い?


口〈で〉吸ってんのか口〈を〉吸ってんのか一瞬考えちゃう


口受け?


なるほどね、キスされる側の立場から名付ける訳ね。〈受け口〉って言葉もあるしなぁ


口食べ?


まぁ、食べるように激しい奴好きだけど


ベロ入れ?


毎回入れる訳じゃないからね。







却下。



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経緯

こんなことを考えるに至った経緯は「小説」である。

色んなジャンルを読むのですが、とりわけ多いのは歴史小説です。

歴史、

というのは

血の話なんです。


とりわけ信長とか家康など戦国時代の小説を読むと

誰が誰の子で、この人は誰々の側室の子で、、、

などと

特に「血」の意味合いが強くなります。


暗に隠れるセックスというものを意識してしまうのは僕だけだろうか?

別にセックスの描写がなければならない、という事ではないが、

ないならないで、それも嘘くさい感じがする。


司馬遼太郎もそういうセックスの描写があるのですが、本人達の行為を直截的に描く訳じゃなく、

周りの状況で言い表し、行為のかなり早い段階で打ち切るかなり婉曲な表現です。


池波正太郎は比較的生々しい。官能小説としても機能すると思う。

キスの場面もある。っていうか行為が大概キスから始まります。

(勿論キスとは書かないが。)

そういう一々のセックスの場面は作者のフィクションだろうが

仮にそれを信じるとして

「昔の人はキスをしてたのだろうか?」と考えてた僕は

(あ、昔の人もキスしてたんだ)と感じたのだ。



皆さんは「そりゃしてただろ!」というでしょうが

衛生的に、とか宗教的に、とか言って

キスの行為が忌むべき行為としてた可能性も僕はとりあえず否定しないのだ。


【写真で魂が抜かれる】と思い込んだ国民だから

【口づけで魂が抜かれる】と考えないとも限らない。

(魂が抜かれる思いのする凄いキスはあろうが、それは骨抜きである。)

とにかく

池波正太郎のセックス描写はセックスの時の吐息を感じ暖かい、それはそれは素晴らしい。

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だって思うにさ、



例えば口づけにしても

「キス」っていう行為を叙述しただけの動名詞に過ぎないモノなんじゃないかな?



創意工夫がないというかさ、キスっていう行為の為だけの新しい日本語が必要なんじゃ
ないかな。



そもそもキス(kiss)って英単語もそうなんだろうけどさ。

調べて出て来た他人のブログによると、なになに



語源は「味わう」

らしい。

だから、kissっていうのは



向こうの人にとっては「味わい」っていう風に聞こえてるかもしれない。

我々にとっての『Kiss me』は

向こうにしてみれば『キスして』じゃなく

『「味わい」して』って事かもしれない。



向こうの人にとってのkissと日本人にとってのkissは違うのである。

でもその「味わう」は

ただ語源ってなだけで



逆に今、和英辞典で「味わう」から調べても、勿論kissとは出て来ないのである。

だから現状としては、向こうの人にとっても



kissっていうコトバはkissって行為のためだけの言葉になってるはずなの。





【でもホントに、向こうの人はどう思ってるんですかね?kissっていう行為にkissというコトバが充てられてる事をどう思ってるんですかね?もしかしたら意外とダサいと思ってるかも知れない。どうなんでしょう?今度外人と話す機会があったら聞いてみよう。】



以上の事を踏まえて考えると…

僕は



日本人は向こうの人以上にキスっていう言葉に幻想を抱いていると思うのです。

というか、ロマンを感じていると思う



少なくとも僕はそうです。

キスがキスで良かったと思いますもん。kissという英語にマジ感謝です。



キスという言葉の成り立ちは

キスの行為が始めにあって

それにキスっていう言葉を充てる、って流れなんでしょうが、



今では逆に

キスっていう言葉の《響き》、kissっていう《綴り》の爽やかさが

キスという行為を成立させていると言っても過言ではないはず。

日本人にとっては特にそうなんじゃないかな。



行為と言葉が互いに支え合ってる凄く良好な関係である。

それぐらい、キスって言葉の素敵さは完璧なのである。

日本語として養子に貰いたい位である。



「この子ええ子やわ〜見どころがあるわ〜、今の時代になかなかおらへんで。ウチに養子にけーへんか?」

ってな感じで



「日本語としてウチで最初からやってみーひんか?」とホントにスカウトしたい。



キス…語源は英語のkissだが、21世紀初頭に日本語になった。

みたいな。



現実は、キスは英語なのだが。しかし!



もはや「口づけ」だの「接吻」だの「口吸い」だの

ダサい日本語で言い表している時代ではない!



それらに代わる、キスを言い表す全く新しい、

それでいて

聞いて直ぐ日本語と判る日本語らしい響きをもつ、日本語。



ん?


まだあった?言ってみて


チュウ?


チュウで止まらへんやん。チュウはチュウって音が聞こえる範囲内のキスの事!


グチュグチュ聞こえる時もあるし


ジュポジュポ行く時もあるし。


ドゥルンドゥルン鳴ってる時もあるし。




も〜〜、却下。



あ、


今流行ってる、ラッスンゴレライ、



あれでいいんちゃう?

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